「オフィス」タスクのポイント
まずは、「オフィス」タスクの全体像をざっと理解したいです。
はい、分かりました。
「オフィス」タスクの全体的なポイントを、
シンプルに以下の通りまとめましたので、理解しておきましょう。
What? (何を) | オフィス契約 |
When? (いつ) | 会社登記申請までに決定 |
Who? (誰が) | 各自又は不動産仲介会社経由でリサーチして契約(自製) |
How? (方法) | 物件検索サイトや不動産仲介会社等の利用 |
How long? (期間) | 作業時間:数時間~数日(※1) 物件申込み~契約までの期間:数日~数ヶ月(※1) |
How much? (費用) | 賃貸オフィス:数万円~数十万円/月(※2) シェアオフィス:数万円/月 バーチャルオフィス:数千円/月 自宅兼オフィス:実質無料(※3) |
(※1)賃貸オフィスの場合には、契約まで長期間かかる可能性があるため、スケジューリングには留意。
(※2)賃貸オフィスについて、不動産仲介会社に相談する場合には、仲介手数料が別途生じる場合が一般的。
(※3)自宅兼オフィスの場合には、既にプライベートで借りているため追加コストが生じないという意味で実施無料。またこのようなコストは家事関連費と呼ばれ、使用量や頻度等を基準に事業用とプライベート用とに按分し、このうち事業用については経費処理することができる。
「オフィス」タスク記事のまとめ
これから、「オフィス」タスクに関する手続きなどを説明します。
結論をまずは知りたい方のために、記事内容を簡潔にまとめます。
よろしくお願いいたします。
- 事前理解
(1)外部オフィスの必要性
・自宅以外のオフィスを構えるメリットとして、「信頼性の向上」「プライバシーの保護」「ビジネス交流」などの利点がある。
(2)外部オフィスの種類や特徴
・外部オフィスには、大きく以下の3つの種類がある。
・各サービスの特徴を理解し、自身の事業内容に鑑みて相応しいサービスを選択する必要がある。
① 賃貸オフィス
・商業ビルの一室やワンフロアを長期で賃貸する従来からある一般的なオフィス形態。
② シェアオフィス
・個人や複数の企業/フリーランス等で共用利用するオープンスペースタイプのオフィス形態。
③ バーチャルオフィス
・法人登記住所などの最低限の機能を提供するサービス形態。
(3)バーチャルオフィスのメリット・デメリット
<メリット>
・コスト削減
・契約までの期間が短い
・一等地アドレスを入手できる など
<デメリット>
・銀行口座開設時不利に働く
・事業内容により開業できない場合がある
・来客対応が原則できない など - 事前準備
・なし - 領域専門家
・なし - 利用サービス
・自製のケース:不動産検索サイトや不動産仲介会社 等 - 作業手順
Step 1(オフィス候補の決定)【数時間~数日】
(1)オフィス種類の選定
(2)候補物件の選定及び下見
(3)候補物件の決定
Step 2(契約前審査)【30分程】
(1)事前準備で目星をつけたオフィスへ契約申込み
Step 3(契約手続き)【1時間程】
(1)個人として契約手続きを実施
(2)会社登記後、法人契約への切替え手続きを実施
なるほどです…
私はもう少し詳細に教えて欲しいので、解説をお願いします。
「オフィス」タスクの事前理解
外部オフィスの必要性
外部オフィスの必要性を教えてください。
外部オフィスは、主に以下3点を理由に必要となることが多いです。
① 信用性の向上
・外部オフィスがない場合、取引先の企業によっては不信感を抱くこともあり、案件成約率へ影響する可能性がある。
② プライバシーの保護
・例えば、自宅を本店所在地として登記した場合、登記簿謄本等を通じて、誰でも自由に住所を確認できる。
・また、会社ホームページで住所を公開するときも、自宅住所を知られてしまうことにもなる。
・外部のオフィスで登記をすることで、個人情報が第三者に伝わることを防ぐことができる。
③ ビジネス交流
・シェアオフィスやコワーキングスペースなどは、異業種との交流や人脈形成ができるという点も魅力で、フリーランスや企業の間で注目を集めている。
事業ではお客様からの信頼性が重要なので、路線アクセスも良い場所での起業は憧れますね。
コロナの影響で社会全体として、オンライン化やリモートワーク普及が進んでおりますので、多額の固定費を支払って賃料の高いオフィスを持つ必要性は、ご自身でまずは考えてみましょう。
一人会社を中心としたスモールビジネスの場合、固定費マネジメントは重要のため、最初は、自宅やバーチャルオフィスやシェアオフィスからのスタートで十分なケースも多いです。
・自宅を事務所利用する場合には、自宅がオフィスとして利用可能か否かは、賃貸借契約書や家主への確認等で事前に確認しておくこと。
外部オフィスの種類や特徴
オフィスの必要性や効果について理解できました。
次に、一般的に想定されるオフィスの種類や、自分に合ったオフィスを選ぶ方法を簡単にご説明頂けないでしょうか?
外部オフィスには大きく分けて3つの種類があります。
ご自身の状況や会社の事業内容などを考慮し、下表の情報と照らし合わせながら、オフィスの形式を選択しましょう。
① 賃貸オフィス
・商業ビルの一室やワンフロアを長期で賃貸する、従来からある一般的なオフィス形態。
② シェアオフィス
・個人や複数の企業/フリーランス等で共用利用するオープンスペースタイプのオフィス形態。
③ バーチャルオフィス
・バーチャルオフィスは、”仮想”を意味する「バーチャル」と「オフィス」を組み合わせた言葉であり、法人登記住所などの最低限の機能を提供するサービス形態。
・郵便物の受取・転送や電話転送等のサービスも付加しているケースが多い。
・通常は、仕事を行える物理的スペースや会議室はないため、別にワークスペースを用意する必要がある。
ご自身の状況や会社の事業内容などを考慮し、下表の情報と照らし合わせながら、オフィスの種類を選択しましょう。
項目 | 賃貸オフィス | シェアオフィス | バーチャルオフィス |
月額賃料・利用料 | 数万円~数十万円/月 | 数万円/月 (時間単位のケース有) | 数千円/月 |
初期費用 | 敷金礼金として数ヶ月分 | 数万円(入会金) | 数千円(入会金) |
専有スペース | ○ | 基本的になし | – |
共有スペース | – | ○ | – |
共有サービス | – | ○ | ○ |
内装デザイン | 変更可 | 基本的に変更不可 | – |
契約期間 | 基本的に2年単位 | 週・月単位 | 週・月単位 |
バーチャルオフィスのメリット・デメリット
ちなみに、バーチャルオフィスという言葉を最近耳にすることが多いのですが、利用される方は多いのですか?
はい、バーチャルオフィス利用者は増えています。
参考までに、以下にメリットとデメリットを整理しますね。
<メリット>
・コスト削減(最安で数百円と格安で利用できる。数千円程度で提供されるサービスが多い)
・契約までの期間が短い(最短即日、通常でも数日で契約することができる)
・一等地アドレスを入手できる(東京の一等地などにも多くのバーチャルオフィス施設があり利用可能)
<デメリット>
・銀行口座開設時不利に働く(事業拠点性が低いとみなされるため)
・事業内容により開業できない場合がある(有料職業紹介事業などでは一定の占有スペースが必要とされ、要件を充足しない)
・来客対応が原則できない(会議室利用サービスを提供している会社もあるものの、通常は会議室利用はできない)
なるほどです!
「オフィス」タスクの事前準備
「オフィス」タスクの事前準備には何が必要ですか?
「事業用電話」タスクで、特に事前準備が必要なものはありませんので
省略させて頂きます。
オフィス選定や手続きを各自で実施
オフィス選定は、基本的に各自で対応する感じでしょうか?
特に、賃貸オフィスの場合には、必要に応じて不動産仲介会社などにも紹介をお願いすることもありますが、各自で物件を決定し契約手続きなどを実施します。
・なし
不動産検索サイトやオフィス比較サイトを活用
オフィスの種類や場所等によって千差万別のため、インターネットの不動産検索サイト等を利用して、まずはリサーチをしてみましょう。
「オフィス」タスクの作業手順
さて、本題となりますが、「オフィス」タスクの作業について教えてください。
「オフィス」タスクの作業手順概略は以下の通りです。
作業手順概略
(1)オフィス種類の選定
(2)候補物件の選定及び下見
(3)候補物件の決定
(1)事前準備で目星をつけたオフィスへ契約申込み
(1)個人として契約手続きを実施
(2)会社登記後、法人契約への切替え手続きを実施
作業手順説明
Step1(オフィス候補の決定)
オフィス候補の決定までの一般的な流れは以下の通りです。
・自身のビジネス形態に鑑み、オフィス種類を選択
・物件検索サイト等で、候補物件を選定(必要に応じて、物件の下見を実施)
・候補物件のうち、実際に入居予定のオフィスを決定
具体的には、以下の通りです。
(1)オフィス種類の決定
ご自身の状況や会社の事業内容などを考慮し、下表の情報(再掲)と照らし合わせながら、オフィスの種類を選択しましょう。
項目 | 賃貸オフィス | シェアオフィス | バーチャルオフィス |
月額賃料・利用料 | 数万円~数十万円/月 | 数万円/月 (時間単位のケース有) | 数千円/月 |
初期費用 | 敷金礼金として数ヶ月分 | 数万円(入会金) | 数千円(入会金) |
専有スペース | ○ | 基本的になし | – |
共有スペース | – | ○ | – |
共有サービス | – | ○ | ○ |
内装デザイン | 変更可 | 基本的に変更不可 | – |
契約期間 | 基本的に2年単位 | 週・月単位 | 週・月単位 |
(2)候補物件の選定及び下見
オフィスの種類や場所等によって千差万別のため、インターネットの不動産検索サイト等で、まずは検索をしてみましょう。
また、賃貸オフィスやシェアオフィスの場合には特に、イメージとの乖離が無いように、実際に物件に足を運んで内覧してみましょう。
(3)候補物件の決定
複数の候補物件の中から、実際に契約予定の物件を選択しましょう。
Step 2(契約前審査)
オフィス契約はどのタイミングで必要となりますか?
登記申請申請の段階までに、オフィス契約締結や内諾を得ておくことをおすすめします。
なお、早くオフィス契約を済ませてしまうと固定費負担が増えてしまうので、会社登記申請も見据えながら契約時期を見計らう必要があります。
<1. 定款認証時まで>
・定款認証時までに、市区町村などの最小行政区画まで候補を絞り込む必要がある。
・例えば、東京都23区で起業する場合の記載例は以下の通り。
- 定款:東京都中央区
<2. 登記申請時まで>
・登記申請時までに、番地や住居番号まで住所そのものを確定する必要がある。
・例えば、東京都23区で起業する場合の記載例は以下の通り。
- 登記申請書:東京都中央区●丁目●-● ●●ビル×階
なお、法人設立前にオフィス契約の内諾を得る(審査を受ける)場合には、まずは個人として審査が実施されるケースが多いでしょう。
・賃貸オフィスの場合には、保証人(信用保証会社の利用)についても検討が必要。
Step 3(契約手続き)
(1)個人としての契約手続きを実施
契約前審査に通過しましたら、支払口座の登録などを行います。
なお、この段階では法人の銀行口座は開設されていないため、個人の銀行口座で代用します。
(2)会社登記後、法人契約への切替え手続きを実施
会社設立後に実施すべきことはありますでしょうか?
法人登記が完了しましたら、遅滞なく登記簿謄本等の追加書類を契約先へ提出し、法人契約への切替を忘れずに行いましょう。
また、銀行口座が開設しましたら、事業用銀行口座の切替登録も実施します。
おわりに
「オフィス」関連タスク記事
「オフィス」タスクとその他必要なタスクが終わりましたら、
「会社設立」タスクに取り掛かりましょう。
その他の「オフィス」タスク記事
「オフィス」タスクを、
その他の形式の記事で確認したい方は以下をご参考にしてください。
創業MOVIEで確認したい方はコチラ